遅読翁ノエルのあれこれ創作書評録

後期高齢者に片足を突っ込みつつある老人です。ビンボーなため、本は買って読むことは滅多になく、もっぱら投稿サイトの作品やWeb出版の書物に目を通すことが多いです。作品は個人の好みと主観で★3以上と思われたものに限定して載せています。好きなジャンルはSF、時代小説、ミステリー、言語系エッセイ、人間学など。

2022-03-04から1日間の記事一覧

こころ

愛のあるふりをして放たれる「愛の眼差し」ほど偽善的なものはない。 明治の文豪といわれるひとの小説を読んでみた。日本文学はもとより、浅学菲才で国語の教科書も読んだことのないわたしには、文豪と名の付くひとの小説なぞ縁はなかった。齢70半ばに達せん…

十円札

ああ、自分も弥助にすればよかったのだ。 なんだかだいって、結局、時間を費やしただけだった。俺は思った。こんなことなら、本当に朝日ビイルを片手に弥助をたらふく口にすればよかった。それなのに、アホが足らいで、あの札ビラを風に飛ばしてしまうなんて…